横浜ジャズプロムナードへ行ってきた 4

続きの続きの続き

15:40 情文ホール

私的には慣れた会場である情文ホール。相変わらず1階に新聞の輪転機のようなものが置いてある。
"敦賀明子(org)トリオ"、それほど客がいないかと思ったら結構いて、それでも左側の端の見えやすい場所ゲット。
時間どおり登場。敦賀さんには失礼だが、g、dsの外人さん含め、皆ふっくらした方ばかりというトリオである。
NYで活動中ということもあって、敦賀さんの演奏は流石に上手い。三人の息もピッタリで、同じオルガンで言うと以前にみたkankawaさんより遥かに乗れるライブ。観客も徐々に増え始め、ギターの人は観客席へ飛び入りサービスするし、ドラムソロも普段より長め、となかなか盛況。
私のところも、三人がけの席は私だけだったのが開始15分くらいで一人きてまたひとりきて、という具合に気が付けば満席。時間的にみんなのお腹も満たされてどこの会場も満席で、こちらに流れてきたのだろうか。
ただやはりオルガンというのは私には単調に聞こえてしまう。しかも残りのパートが外人であって、長いことつきあえる上手いプレーヤーに出会うという私の目的も満たされない。(それに夕方になって気温も下がり空調が寒かった。)
そこで、日本人向けと称するあるCMで有名な曲をやりだしたあたりで、敦賀氏には申し訳ないが会場をあとに。
たぶんあそこで席を立ったのは私ぐらいではないかな。

16:20 関内大ホール

7日(日)は都合があって来れないので、関内大ホールに板橋さんを見にいくことにする。
やはり横浜ジャズといえば板橋さんを見ておかなくては。板橋さんはその後ライブハウスも予定しているのだが、そこは野毛のあたりでけっこうまた遠いので、板橋さんを見るチャンスはこの時間だけ。
案の定満員だったが、次の会場に向かうためか2階席では途中で席を立ったりする人もけっこう居て、わりと楽に立ち見ができた。
で、"SATURDAY J.A.T.P."のメンバー紹介のタイミングには立ち会えなかったので、私がソロを判別できたのは高橋知己(ts)さん、Miya(fl)さん、ピアノ2人、ドラム2人。
Miyaさんは真白のドレスみたいなのを着ていて、あの大会場でフルートのソロを吹くのだからなかなかスゴイ。
板橋さんは例によって手ぬぐい必須のパワフル演奏。1階席で見るとすごいんだろうな。
でも一番目立っていたのは、ドラムで同じパートを叩く二人。すごくピッタリで格好良かった。力武誠さんはやっぱ上手いよーと感激しつつ、でも終わりまで見ずに再び情文ホールへバックすることにする。

17:30 情文ホール

毎年見ているという理由がいちばん大きいんだけど、"鈴木 勲 OMA SOUND"のために情文ホールへ。
音チェックの最中に会場入り。観客はあまり多くなく、ゆったり見れそうだなという気持ちと、寂しいなあという気持ちと。それでも勲さんはすごく元気で、自らパンフレットを配り歩いてた。
去年ライブハウスで見たときは、それまでの力武さんに比べてドラムの人がイマイチになってたし、女性ボーカルが入ったりと個人的にテンション下がったんだけど、今年またドラムが変わっている。
また今年変わったのが、ボイスで入る人(桜井 響さん)がいる事。
勲さんはなんか色々トライする人なんだなあ。
で結果として、このボイスの人がすごくリズム感あって格好よくてサウンドに溶け込んでいた。適度にアドリブっぽいのも入れていたし(声でアドリブでも普通のジャズボーカルの人がやるのとは全然違う)。
ドラムの若い人も勲さんに服部半蔵とか言われていたが(このへんのギャグ感覚は勲さんもオヤジだ)、無難にこなしていてまずは安心。
織原さんもいなくなってサウンド全体を引っ張るのがスガダイローさんということになるんだろうか。この人アドリブ自体それほど多彩とはいいがたいけど、音階を派手に使ってくれるし、今回も見ていて楽しい。
普通サックスといえば、バンドの花形ポジションなんだけど、森田修史(ts)さんがあまり目立たないのはいつもの事。でも以前はかなり緊張した雰囲気で半分アマみたいな感じだったのに、見るたびに森田さんリラックスしてきた。他の人がソロ取ってるときもいろいろ表情変えたりして、プロになったなあ、と感慨深い。
ギターの吉田さんはルックスの良いひとでなんかマイペース。
今年は勲さんのボーカルが聴けなかったけど、また有名曲をかなりアレンジ変えてやってくれたし、じゅうぶん楽しめました。

19:00 田中信正さんを見にいく

勲さんのライブが終わった時点でもうあまり歩きたくなくて、日本大通り駅に直結している情文ホールの原朋直さんで和もうか迷いつつ、田中信正さん出演のクラブへ。むかしジャズクラブ公演は締め出しくらったことがあるので、もしそうなったら距離も近いし情文ホールに戻ればいい、と判断。
Jazz isという店はけっこうこじんまりしていたが、なんとか立ち見できそう。
で後ろの方に立っていると「もうやるの?ちょっとトイレ行かせて」とか言う青年がいて、演奏が始まってみれば、そのトイレの人が田中信正さんだったような気がする。
しかしこれは楽しめたなあ。田中信正スゴイ。今年のジャズプロムナードの大収穫である。
タッチの正確さとかはよく分からない私だが、極めて正確な感じだし、何よりリズム感が相当いいじゃないかと思う。後ろで忙しそうにしていた神田佳子さんも素人目にはスーパープレイという感じで、初めて聴くようなオリジナル曲でこれだけ興奮できる事はなかなか無い。
竹内直さんといい、やっぱ近くで聞くのはいいなあ。来年はまずクラブ公演をチェックすべきなのだろうか。

20:00 ふたたび情文ホール

田中信正さんの第一部が終わり、21:30までに家に必着な私としては、日本大通り駅を目指す。
まだ"原 朋直 カルテット"の演奏を行ってる時間帯で、通り道なので寄る。
観客数は勲さんのグループと同じくらいだったかな。
たまたま聴いた曲(3曲しか聴けなかった)がそうだったのか分からないが、落ち着いた、音の綺麗さを聴かせるジャズ、という感じ。正直あまり趣味ではない。
それでもこのメンバーのなかでは、佐藤恭彦(b)さんの音色の良さが目立ってたなあ、彼がいたのでなかなか聴く価値があった。もちろん他のメンバーもそれぞれ上手いんだけど。

20:30 みなとみらい線で帰る

メンツが発表されたときはイマイチな印象もあった横浜ジャズプロムナード、今年は(も)大収穫であった。